些末なこと

心が半分壊れている気がする。

はっきり言って、私たちはうまくいっていない。だから私からはLINEもしないし今後会うことはないと思っている。なのに、店舗は違えど同じ職場だからなのか、彼はよく私の店舗にやってくる。課長から呼び出されたとか、自分のお客さんの対応とか様々理由をつけて。

確かに、正当な理由で来るのは分かるけどそれならさっさと仕事して帰って欲しい。私にだけは話かけないけど、同じフロアの女の子に話しかけたり、私の席の横に堂々と長い時間居座って誰かと話したり、私がいない間を狙って私の先に座って何かをしたり。こんなことがもう何十回もあってすごく辛い。こちらは平穏に仕事ができると思っていたのに、蓋を開けてみればこうなんだからとにかくストレスが溜まる。

それに、もう私がどうこうできるものではなくて完全に相手の問題。昨日だって彼がちょうど視界に入らないように事務の女性と世間話してたら、ちょこちょこ近くに来て自分の存在を認識してもらおうとしているような気がしてすごく疲れた。俺はここにいるよ、目を合わせてくれればなにか話すけどどうする?いいの?俺と話さなくて、だって2週間くらい会ってないじゃん?寂しくないの?みたいな気持ちがほんの少し彼の心の奥深くにあるんじゃないかと思ったりした。もちろん、私がそうやって思ってるのもあるけど。

彼はリスクを冒さない。職場で私に声をかけるのも単なるイジり。近くに寄ったついで。周りの人から不審に思われないようにちょこっと何か言って私が何か確認したり、怒ったりするのを待ってそれに返答するだけ。俺は自分からは言ってないんだ。全部君からだよね。みたいな。そんな小心者の彼である。週末に会える日を聞いても2日ともゴルフという文言のみで返された時はもはや言葉が出なかった。本当に軽く見られたもんだ。ここまでくると、彼が今まで付き合ったというエピソードがほぼ虚言なんじゃないかと思えてくる。それかほぼ超短期で終わってる彼女を堂々と付き合ってましたカウントしているか。ま、別にカウントしてもいいんだけど、これからどんなにきれいな女の子でも優しくてあなたを受け入れてくれる大人な女性でも今のあなたのままじゃいずれも関係は長く続かないね。職場の人からたくさん誘ってもらうからゴルフ行くんだよ。って言うけどね、知らねーよ。そんなの。自分の予定詰め込んで余った時間で私に会おうとしてるの見え見えだし、ハッキリ言って最低よあなた。私がまだ別れを切り出さないのは、悔しいけど今告げたら私に精神的なショックを受けてダメージを回復するために時間がかかるって思ってるから。だから言わないの。確かにこれはあなたを意識してるってことだけど仕方ないよね。だって付き合ってたんだもの。短いけどあなたから告白されてウキウキして1回だけまともな映画デートして嬉しかった思い出があるからね。そんなにすぐには忘れられないけど、もうあなたに合わせてる時間はないの。あなたのことを考えて落ち込んで辛くなって、それを癒すために何かをするなんてこともしたくないの。

これから少しずつあなたのことを消していく。あなたの存在が私にとって取るに足らない些末なものだったってことを私に気が付かせるの。

だからそれまで少し時間をちょうだい。